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2005/04/07

ダルフール危機

スーダンのダルフール地方における住民虐待に関し、国際刑事裁判所(ICC)の審理手続きが始まった。(記事
このいわゆるダルフール危機については「スーダン・ダルフール危機情報Wiki」に詳しい。


これまで訴追手続きをめぐり、特別法廷の設置を求める米国とICCによる審理を主張する仏の主張が対立していたが、安保理決議が採択され(米国は棄権)それに基づく審理手続きが開始されたことでようやく新たなステージに進んだ。とはいえ遅すぎる。もっと早くどうにかできなかったのか。スーダン政府は南北合意を破棄するなどと言ってこの審理を妨害しようとしている。


ダルフールで起きていることはどう控えめに見ても史上最大規模の民族浄化であり、一刻も早い対処が必要な問題なのだが、私の周囲ではこれを人道問題と捉えている人が少ない。少なからぬシリア人がダルフール危機を単なる内政上の問題としか認識しておらず、今般の安保理決議→ICCでの審理開始についても、欧米による内政干渉という偏った観点で捉えている。酷いのになると、スーダンの石油を狙う米国の陰謀などという人もいる始末。こういう反応に端的に見られるとおり、欧米(特に米国)が絡んだ中東情勢の動きに対しては米国の中東支配・陰謀という文脈でしか事態の推移を認識することができないため、本質的な問題を見落としてしまっている。ハルトゥームにおけるデモを報じるジャズィーラのニュースを見て、「ほら見ろ。スーダン人自身が内政干渉だと言っているではないか」と言うが、そりゃ政府のお膝元で政府を批判する声が挙がるわけないだろう。ダルフールで実際に迫害されている人たちは声すら挙げることができないでいる。英国議会の試算によると犠牲者は30万人にも達するというが、アラブ各国はこの大虐殺に事実上知らん顔を決め込んでいる。「アフリカ連合の枠組みで解決を」などと言っているが、AUにそんなキャパシティがないのは分かりきっている。国際社会、もっと端的に言えば米国の関与が必要不可欠なのだ。この点、ICC管轄権との絡みで米国が引け腰なのがもどかしい。


日本も「人間の安全保障」という大風呂敷を広げるなら、ダルフールに対してもっと積極的な関与をすべきだろう。元々スーダンは女性器切除(FGM)等人道の観点からはレッド・カードな国なのだが、これで南北合意だけに目を奪われてODA再開なんてことになったら目も当てられない。


(追記)4月11日23時35分
政府、スーダンに一億ドル支援(記事

政府は11日、スーダン南部の内戦終結を受けて、同国政府に当面1億ドル(約108億円)を無償で支援することを決めた。スーダンに対する政府の途上国援助(ODA)は13年ぶり。日本時間の同日夜にノルウェー・オスロで開かれるスーダン支援国会合で逢沢一郎外務副大臣が表明する。日本の国連安全保障理事会常任理事国入りをにらみ、貢献をアピールする狙いもあるとみられる。

 国連と世界銀行は、スーダンの緊急人道支援と復興支援のために、今後1年間で約20億ドルが必要としている。政府はスーダンの治安が悪いことから、当面は国際機関を通じて1億ドルを拠出するにとどめる。そのうえで、早期に政府調査団を派遣し、治安状況を見極め、スーダン政府との2国間援助を実施したいとしている。

orz


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コメント

はじめまして♪ダフール、えらい事になっているようですね。
スーダンの人たちの権利を守るためにアクションの記事、ブログにのせています。
よかったら、きてください。

投稿: あずーる | 2006/09/20 00:53

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